ユネスコ世界無形文化遺産に登録されている壮大な多声音楽がジョージアにあることは以前から知っていた。
ユーチューブなどで聴いたことがあったが、生で目の前で聴くとまた全然違うものだった。
しかもしこたま美味しい自家製ワインを飲んで、酌み交わした仲間達とライブで感じる、参加できるのは全く違うものがあった。
内臓に響き、心臓に響き、脳が悠久の時と歴史を辿り、心が躍り時空すらも超える感覚に陥る
余計なものはそぎ落とされ今この時に全てが集中し、ジョージアの大地の息吹を感じる
ジョージアの中でも最も人口密度が低い秘境ラチャーレチフミ地方、そこの村で行われたお祭りに招待され、訳が分からないまま険しい山を登り辿り着いた山頂で神事に参加し身体も心も清められてからの酒宴。(詳しい話は追々投稿していきます)
その酒宴の盛り上がりが最高潮に達した時に案内役をかってでてくれたお兄ちゃん達がおもむろにポリフォニーを披露してくれた。
ジョージア人のイケメンお兄ちゃんとワイルドお兄ちゃんのポリフォニー共演とくとご覧あれ
ポリフォニーが始まり、すでに記憶がコーカサス山脈を越え宇宙に達しつつあった私は無謀にもその中に加わっていた。
何とも神聖で壮大な歌声の中、変な日本人のオジサンが一人参加していた。
酒宴は益々盛り上がり、ジョージアの乾杯ガウマルジョスを連発し続ける
乾杯とはまさに乾杯で、全て飲み干すことが男のマナー
ガウマルジョスからのどんどんエスカレートしてどんどんガウマルジョスジョスジョス!!!ジョース!!となっていく。
「これが本当のジョージアのガウマルジョスだー!久しぶりに出たー!!凄いぞー!!!」とお兄ちゃん達が興奮していたらしい。
日本人のオジサンはすでにこの時大気圏を越えて宇宙の遥か先、天の川銀河すら越えて別の銀河に行ってしまっていた。
最後に予言を残してオジサンはコーカサスの大地に還った
なかなかに壮大な宇宙旅行であった
時空も国境も人種も年齢も酔いも全てを越えてしまった、恐るべしポリフォニー
後には草原とコーカサスの山々と酔い潰れたオジサンが残った
「チーーーーーーん」
そんなわけでジョージアの伝統文化を全身で味わった秘境のお祭りであった
翌日気が付いてみると家のソファーでパンイチで寝ていた、あれからの出来事が全て抜け落ちていた
なかなかに酷い状況だったらしいがジョージア人のパートナーは「俺もああいう失態を1000回は経験している、みんなお前のことが大好きになった、それでいいじゃないか兄弟よ!9月末にワインの収穫祭があるからまた戻ろう、みんながお前の帰りを待っている!!」
と言ってくれ、いつの間にか連絡先を交換していたポリフォニーを披露してくれたイケメン兄ちゃんからは、「いつでも来たい時に戻って来てくれ、次はうちに泊まってくれ、1週間でも1カ月でも1年でも大歓迎だ!9月末は絶対に戻って来いよ!!」
おお素晴らしい国ジョージアよ!ジョージア人の何とあたたかいことかー「惚れてまうやろーーーー!!」
こうして日本の変なオジサンの酔いどれジャーニーは無事終わった。(ポリフォニーは本当に素晴らしいです)