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ジョージアでヒッチハイクしてみた

皆様はどこかでヒッチハイクをしたことがありますか??

僕らの世代はヒッチハイクと言えばテレビ番組の猿岩石のヒッチハイクの旅が真っ先に頭に浮かび、なかなかヒッチハイクって過酷なんだなという印象でしたが、ジョージアではわりとすんなりできてしまい、この国の人々の温かさが滲み出ていてむしろ楽しかったです。

それにしても40目前にしてヒッチハイクをするとは思ってもみなかったのでなかなか驚き、意外にも6歳と8歳の子供達が頑張ってくれたので楽しいものに変り癖になりました。

ヒッチハイクのきっかけは単純に交通機関がなく、次のバスまでランチをはさみ2時間半以上何もないジョージア南部の村で待たなければいけなかったこと(食事ができる食堂もパンすらも売っていない)、そこの村で唯一英語が少し話せる人と話したら「ヒッチハイクするしか方法がないね」と言われたことです。

「ヒッチハイクかー、マジかー」と思いましたが、逆にヒッチハイクというワードがそんなにすんなり出て来るってことはできるってことだよね?となりやってみました。

古城跡以外には何もない村なので当然交通量もほとんどなかったのですが、それでも必死に車に向かって親指を立てる4人。

子供を全面に立てるというなかなかに卑怯な作戦ですが手段を選んでいる場合ではなく、子供達がお腹がすいて死にそうだと言うので「じゃあ死ぬよりはヒッチハイクで車を捕まえろ」となりました。

4人という人数がなかなか乗せる側にも大変で普通車では助手席に人が乗っているとだいたいアウトでハードルが高いですが、それでも「乗せたいけど定員オーバーで乗せられないんだ」とわざわざ車を止めて謝る人も何名かいました。

やがて1人のオジサンが運転する車が止まり途中の町まで乗せて行ってくれました。

英語が全然わからないジョージアあるあるのニコリともしないどちらかと言うと顔が怖いイカツイおじさんですが、失礼な言い方ですがこういうオジサマがジョージアでは意外と優しく無言でスッと助けてくれます。

自然と次車が捕まりやすい大道路沿いまで親切に連れて行ってくれ、無表情で去って行きます。

次はジョージアに住んでいるアルメニア人の2人に乗せてもらい、少し英語が話せたので日本のことやアルメニアのことを質問し合いました。

こうして難なく目的地の町まで辿り着け初のヒッチハイクは無事終わりました。

その後ジョージア北部のラチャ地方でも交通機関がいつ来るか全然わからないワイナリーしかない村だったので、ヒッチハイクしてクタイシまでの80キロに挑戦してみました。

この地方はジョージアの中でも最も人口が少ない地域ですが、それでも思っていた以上にすんなり止まってくれ人々の温かさに感動しました。

まずは最初の30キロ進んだ町まで乗せて行ってもらうことになりました。

乗せてくれたのはトビリシから出張で来ている男性で僕らと同じくらいの娘さん二人を持つお父さん、娘さん達の写真やエピソードを聞かせてくれ、日本人の小さい子供達がジョージアの北部を旅しているのを驚いていました。

二股に別れるどちらに行ってもクタイシに繋がれる道沿いで降ろしてくれ、別れました。

ここからは山や峠をいくつも越えて行き、隣のレチフミ地方に抜ける道とそのままスワネッティ地方にも繋がる道がありクタイシまではまだ遠いので車が捕まる気配があまりありませんでした。

それでもスワネッティ地方の実家に帰る途中だと言う親子が乗せてくれ、スワネッティに通じる道路の手前の街まで送ってくれました。

大学生の娘さんとお父さんで娘さんが英語が話せたのでいろいろ話をしましたが、クタイシの軍事学校に通う娘さんで一緒にいるお父さんは外務省で働いている人でなかなか貴重な出会いをしました。

皆さん構えた所や不自然な所がなく気さくに話をしてくれるので驚きます。

景色が綺麗なポイントや湖のビューポイントの前でスッと止まってくれ、写真を撮りなさいと勧めてくれます。

記念写真を撮ったり、SNSを交換したりと向こうも楽しんでいる様子で自然と振舞ってくれるのが何よりも素敵です。

最後街まで送ってくれるだけでなく、クタイシ行きのマルシュ乗り場まで連れて行ってくれ、ちょうどクタイシ行きのマルシュが出る所だったので慌てて別れを告げお別れしました。

こうして不可能に思えたラチャからのヒッチハイク旅はジョージア人の素敵過ぎる自然な温かさによりすんなりと成功しました。

いつも思うのが何故あんなに自然に人に親切ができるのだろうか?

少しも見返りを求めることなく気持ちよく自然と人に優しくするのは当たり前という感じでみんな温かい。

本当に強い人は優しい、いくつもの困難に立ち向かい本当の苦労を知っている人は優しい

歴史や伝統や文化の深みがありそれを守り続けている誇り高き人々は優しい

ジョージア人の優しさに触れるといつもそんなことを感じる

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