ジョージア料理は旧ソ連時代からソビエト連邦の国々でも人気があったらしく、アメリカや西欧、ロシアなどの大きな街にはジョージア料理店があるほど人気がある料理だ。
日本でも昨今シュクメルリを筆頭にジョージア料理に火が付き始めているが、ジョージアの魚介料理について触れている人はほぼいない。(魚はあっても川魚)
しかし、ジョージアには黒海がありバトゥミなどの魚市場を覗くと魚介類が並んでいるではないか。
黒海と聞くと黒い海=死の海的な響きがある。22年間に2度訪れたことがあるフィンランドがあるバルト海はまさに死の海でそこでは魚介がほとんど捕れなくまた食べてはいけないと聞かされたのでどうしてもそれをイメージしてしまう。(汚染された海だと聞いた)
ジョージアの黒海沿いの都市に並ぶ魚市場のそれは日本ほど種類が豊富ではないが、それでもイカ、タコ、カレイ、アジ、エビ、ヒメジ、カキ、ムール貝、タイの種類などが並びそれなりに人がいる。
魚市場で買った魚介類を持っていくと料理してくれるレストランがいくつか並んでいてそこに何度か通ったが、海の魚介類の料理や扱いには特に慣れていないらしくだいたい揚げ物にされてしまう。
小ぶりのアジは丸揚げにしてもらうと頭まで食べられて美味しいが、揚げ物が続くと胃もたれしてくる。
川魚の扱いにはまだ慣れているらしく鱒などは見事に焼いて出してくれる。が、どうも海の魚には慣れていないようだ。
しかしカキは下処理が下手だが生で出てきた。食べるのに躊躇したが体内でアルコール消毒しているので無事みんな腹は壊さなかった。
ムール貝はガーリック蒸しかトマト煮込みみたいに出してくれた。これは美味しい。
エビは背ワタもほぼ取っていない。それなりの大きさで、調理時はおそらく生のようなので非常に勿体ない。
ミシマオコゼのようなグロテスクな魚で卵が付いているのはなかなか美味しそうで魚市場のおばちゃんに勧められて買った。が、やはりレストランでは揚げ物になって出てきた。身がしっかりしていて淡白でなかなかに美味しかったが、揚げ物以外ならさらに美味しかったと思う。
これは煮つけや焼きでも相当美味しいだろうし、天ぷらなら最高だったと思うのだが。
一手間がなく、工夫も見られない。海の魚介類は素材は悪くないが、どうも調理を知らなく全然慣れていないようで非常にもったいない。
夏に行った時と初秋に行った時で魚市場の品ぞろえが若干異なり、これはひょっとしたら黒海の魚達も料理によってはかなり化けるのではないかと期待が持てた。
物流や冷凍技術がまだまだなのでトビリシなどでは難しいかもしれないが、せめてバトゥミなどでもっと美味しい魚介類が食べられれば、もっと観光客も地元の人も喜ぶんじゃないかなって勝手に思い残念だった。
バトゥミに住んで魚市場に通い黒海の魚介類を自ら料理し、研究してみたいなと思うほどちょっと残念でならない。
ジョージアで作っているシーフードの加工品も見たことないし
コロナ明けたら日本の料理人を呼びたいし、水産会社や水産加工に詳しい方などに意見を求めてみたい。
黒海の魚介類はどうなのか?自ら潜れない今ますます海の中が見てみたい、食べる方ももっと研究したい知りたい。
今まで海と共にいろいろな国で働き歩んで来たのでここまで来て海への情熱が蘇ってきた
海釣りも含めてこれからジョージアの海についての調査を今後も続けていきます。