ジョージア東部カヘティ地方は僕らが住んでいる西ジョージアとは異なり、観光しているだけで別の国に来ているようだった。
そもそも気候風土が違うので風景や家の造り、住んでいる人間の性格まで西ジョージアとは大きく異なる。
気候風土や歴史がその土地の現在を物語っているが、全く違う気候とかつては別の国だったことも何度もある西ジョージアと東ジョージアでは別の国と思えるほど違っているのは当然と言えるかもしれない。
乾燥していて昼夜の温度差が激しく真夏でも朝晩は過ごしやすかったこの地方はワイン作りに最も適していて、伝統を重んじる頑固で辛抱強く勤勉で粘り強い人達が歴史文化を守り続けてきたんだなというのがワインや食べ物、建物などを見ていてもわかる。
決して大きな街ではないが、石畳で石造りのコンパクトで趣ある街並みは歴史を感じさせるが同時にチャーミングでもある。
西ジョージアの海や山、緑溢れる野性味ある感じとは異なりバランスの取れた慎み深い緑が入り、良く整えられた西ヨーロッパの庭園を思わせる。
街全体がうまくまとまっていて1つの完成品のようになっていて、アジア的な無秩序なカオス的な西ジョージアとは全然印象が違う。
西ジョージアは街や建物などの街歩きを楽しむというよりは、人や自然との触れ合いや何が起こるかわからないワクワク感を経験として楽しむ感じだが、東ジョージアは純粋に街歩きや建物巡りなど観光が楽しめる。
西ジョージアはいろいろ巡り実際に住んでいるので馴染みがあるが、このカヘティ地方はそのどれとも異なるので違いが非常に楽しめた。
僕的には住むのは温暖で人もフレンドリーで親切な西ジョージアが良いと思っている。
カヘティの人は言葉少なであまりリアクションしてくれないが、仲良くなっていくと、懐に入れてくれると、非常に親切でいろいろもてなしてくれる人ではないかと思う。
ワインのクオリティの良さ、豚肉の美味しさにばかり注目していたカヘティだったが、今思い返すと街歩きが楽しく、観光がしっかりできた地方でもあったと思う。
ワインで火照った身体を夕方の涼しい風にあて、ブラブラとあてもなく歩く感じが好きだった。
首都のトビリシからわりと近く何よりもワインの地としてジョージアでも最も有名な地方なので適度に観光地化され旅行するには便利になっている。
クオリティの良いレストランが多く、何よりも美味しくて安いグラスワインがそれぞれの店ごとに特徴があるのが素晴らしかった。
お陰様でランチからワインを飲み、ほろ酔いで街歩きをし、疲れてきたらワイナリーに寄り休みがてらワインを飲む
お腹が空いてきたら夕食を食べに行き、またそのレストランでおすすめのワインを飲むゴールデンループを手軽にできる地は最高だった。
このような特徴が出せる地方は観光には最高だと思う。
「そうだカヘティに行こう」ってなるよなー