ジョージアワインは何もカヘティだけに限らず最近は特にジョージア国内中に広がっている。
東西南北観光地や有名所はだいたい全て周ったが、それぞれのメジャーな街にはワイナリーがだいたいある。
世界遺産の教会が3つあるムツヘタも例外ではなく、案外みんな行ってないみたいだが、素晴らしくてこれから大いに期待できるワイナリーがあった。(トビリシに住んでいる日本人もみんな知らなかった)
グーグルマップにはガッツリ載っていて世界遺産の教会の一つからも徒歩20分ほどと近く、丘をどんどん登って行くが特に難しい道でもない
おそらくみんな日帰りでムツヘタに来るから世界遺産だけで時間オーバーで帰ってしまったり、ムツヘタとワインがあまり繋がらないから行かないかもしれないが、このワイナリーだけを目指してムツヘタに来ても良いほど僕達は気に入ってしまった。
まずここのワイナリーは最初に断っておくがムツヘタで採れたぶどうを使っているわけでは今のところない。
ムツヘタでもワイン用のぶどうを栽培している所はあるし、独特の固有ぶどう品種があるようだが、なかなか管理が難しいようなのでこのワイナリーでは使っていなく、主にカヘティとイメレッティからぶどうを持って来てムツヘタで醸造、ワイン作りをしている。
ワイナリーというよりも自宅でやっている感じで、トビリシの農業大学でワインのことを学んでいる若者が手掛けている。(おそらく20代前半)
聞くところによるとお父さんがなかなかの切れ者でビジネスで成功しているようなので、そのお坊ちゃんが自宅を改造して立派なワイナリーにしている
坊ちゃんだからできる業ではあるが、まあワインが美味しくなればそれで良い
東と西ジョージアの良い所を集めて来て世界遺産の都市ムツヘタでワイナリーをやるなんてなかなかに羨ましい
ワイナリーはお坊ちゃまの自宅なのでなかなかに分かりにくく、流石にお坊ちゃまは面倒なのが嫌いらしく、電話に出てくれないし、看板もないし、連絡のしようがないのでお坊ちゃま在宅中に運良く行けるしかタイミングがないかもしれない。
僕らはたまたま御在宅中で近所の人の助けやお犬様のお助けもあり、お坊ちゃまにお会いできた。
突然押し掛けたのにも関わらず大歓迎してくれ、ワイナリーの見学や説明はもちろん通常は1人いくらかワインテイスティング料とかかかるものだが全て無料で、シュークリーム、お母様の特性ケーキ、手作りピザ、豪華なつまみセット、チャチャ、そして好きなだけワインを5種類ばかりテイスティングさせてくれた。
テイスティングした場所もサンルームになっていて、暖炉も付いていて、料理もできるように素晴らしく改造されている夢の空間だった。
料理教室が開けるほどの空間でその先にお客用の男女別々のトイレまであった。
お坊ちゃまの手掛けたワインは個性が強いジョージアワインの中でもさらに個性が強くユニークな固有ぶどう品種ばかりを集めてお坊ちゃま好みにしているが、まだ若い感じではあるが方向性は僕らは気に入り、フレンチオークを使って熟成させてみたり実験的な部分も多くあるが普通に美味しかった。
価格も安く、クオリティも高く、すでにジョージア国内で賞も取っているようだ
(ワイナリーを始めてまだ3年ほどしか経っていない)
いろいろとワインの話でも盛り上がったが、一番盛り上がったのは彼が日本のアニメ特に進撃の巨人と鋼の錬金術師の大ファンらしく、うちのパートナーのナミコがオタクなので、そこでも話に花が咲いた。(彼がきっかけで僕も進撃の巨人を見始めている)
アニメきっかけではあるが「日本は僕の憧れの国だ!」とずっと言っていたので、親近感が湧いた
ワインを何度もおかわりし、お父様は来るたびにチャチャで乾杯の音頭を取り一気飲みするのでなかなかに良い感じになってしまった。
(3本買ってその後トビリシで日本人の友人達とスモールパーティーを開き飲んだのでかなりベロベロになった)
また戻って来たいワイナリーが増えた
近くに宿泊施設も持っているらしく、次回来るときはそこに泊ってくれと言われた
次回は夜に暖炉を囲み料理をしながらゆっくりとワインをいただきたい
またまた最高の贅沢ができる場所を見つけてしまった
進撃の巨人に感謝したい