クタイシから車で1時間、お隣の州サメグレロの東側の中心都市マルトヴィリ ( Martvili / მარტვილი)、そこにこんなに良いワイナリーがあるとは夢にも思っていなかった。

目的が全くワイナリーではなくかなりふらっと訪れたのでいきなり度肝を抜かれる物凄いワイナリーに出会った感があった。

マルトヴィリと言えばジョージア人誰もが渓谷！っというぐらいマルトヴィリ渓谷（キャニオン）が有名なのだが事前情報であまり僕の好みには合わない、変に観光地ズレしてしまった有名観光地の成れの果てらしいので行き先から真っ先に外した。

そうなるとマルトヴィリと言えば修道院ぐらいしかなく、僕の秘かな狙いはサメグレロ州の郷土料理だったりもしたが激辛らしいので子供連れとしては躊躇したが、まあ行ってまえーっと行ってみてたまたまグーグルマップに載っていた素敵なワイナリーに出会えたわけだ

今思っても無謀、無計画だったが、こういう時ほど良い出会いがあるから人生は面白い。

ワイナリーは街外れにあり、入り口が良くわからなくフラッと行って入れるような感じではなかったので諦めて帰ろうとしたがジョージアの賢いワンコ様二匹が同時に人を呼んで来てくれ何とか入れた。

予約も何もしていないが快く受け入れてくれた。あいにくオーナーがトビリシに行っていて不在だったが、英語が話せるおば様が来てくれいろいろと説明してくれた。

最初はジョージア人あるあるのメンドクサそうな感じで、警戒心バリバリな感じだったが、クタイシに住んでいることやワイン会社をやっていることなどをジョージア語も交えながら話しているとじょじょに受け入れてくれ、子供達のお陰もありいろいろと見せてくれ話してくれ凄く親切にしてもらった。

クヴェブリで丁寧に作られた感じが出ていて小さいながらもしっかり管理されている印象。

正直想像以上にしっかりやっていて、まだこの地点ではワイン実際に飲んでいなかったので、「表向きだけ良くても肝心の味がなーー」っと斜に構えていたが、飲んでみたら一気に考えが変わった。

毎日勉強だと言いながらジョージア人パートナーからもらったワインや、スーパーや酒屋で買ったジョージアワインをいろいろ飲んでいるが、ここのワイナリーのワインが全く次元が違うのを一口飲んだだけでもわかった。

ツォリコウリ（辛口白ワイン）を最初に飲み「これは!!!」っと唸った

いつも飲んでいるツォリコウリが何だったんだと思うくらい洗練されていてかつスムーズで雑味がなかった。

オジャレシ（辛口赤ワイン、軽め）はおそらく初めて飲んだが、軽めの赤で酸味があるが果実味とのバランスがほど良く、ピノのように軽くフルーティーにいけちゃう赤

少し冷やしてあって今の時期には最高。

周りの景色も良いし、緑に囲まれここで採れたワインを飲む経験はなかなかに優雅なものだ。

日本の北海道でもなかなかここまで環境が整っていないと思う。

敷地内はぶどうやリンゴ、野菜畑もあり、川が敷地の真ん中に流れている

鶏や犬が駆け回り、子供達も駆け回り、リンゴやキュウリを採りに行かせてもらいお土産にもらった。

オダというのはサメグレロ地方の伝統的な家のことらしく、敷地内にそのオダもある。

アメリカで大学教授をやっていた方が5，6年前にジョージアに帰省しワイナリーを始めたようだ。

その方とは電話で少し話したぐらいだが、僕らが住んでいるクタイシから1時間で来れるのでまた会いに来ようと思う。

ワイン自体も正直ここ1カ月の間いろいろなジョージアワインを飲んだがいまいち美味しい！っと感動するワインに出会えなかったが、ここのワインは感動した。

オジャクリのロゼをここが初？ぐらいに作るのに成功したようなのでロゼを買って帰った。（残念ながらまだ飲んでいません）

ここはこの環境を味わいに来るだけでも価値があるし、この環境でこのワインを飲むことの体験はきっとジョージアに来て本当に良かった！っとなると思う。

ワインにあまり興味がない方にもお勧めしたいほどだ。

サメグレロ地方はジョージアの中でもマイナーだが、実際に行ってみると人がさらにフレンドリーで温かく、いろいろな人が話しかけてくれたり親切にしてくれるのでビックリした。

加えてこんな素晴らしいワイナリーがあるとはサメグレロに通いたくなる。

ここのオーナーの旦那さんも別にワイナリーを持っているらしく、案内してあげるから次回はそこにも行ってみなさいと紹介していただいた。

いきなりお邪魔してしまったのにも関わらず最高のもてなしをしてくれたオダファミリーマラニさん、おば様に感謝します。

近いうちにまた行きます。