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【ウクライナ侵攻&併合と同じ状況】南オセチアの国境を巡る取材

ロシアのウクライナ侵攻はまだまだ続き、ウクライナ4州の併合まで勝手に宣言したロシアですが、かつて同じような状況がジョージアでもありました。(現在まで続いています)

ジョージアの2つの地域、全国土の20%がロシアにより不当に奪われました。

そのうち2008年に紛争があり、今のウクライナのように不当な侵攻から勝手に独立宣言を承認されロシアに占領された南オセチア自治国にTBSの取材コーディネーター兼通訳で行ってきました。

現在南オセチアにはジョージア側から入ることはできません。

勝手に臨時的な国境が築かれていて、国境を越えようとするものへロシア軍が目を光らせています。

ジョージア側も国境とは認めていなく、あくまでも臨時的な国境と言う呼び方で正規の国境ではないので警戒レベルが厳しく、取材許可を取るのも苦労しました。

(取材許可なく最初は行ってみたが、追い返されてしまいました)

結局友人の友人の協力でジョージアのテレビの助けを得て取材許可が下り国境と付近の村や避難民キャンプなどの数カ所を取材することができました。

南オセチアとの国境にある村はグーグルマップでも確認できますがいくつかあります。

その中の1つの村には南オセチア紛争時のものを集めた個人が行っている戦争博物館もあり、その近所の家の二階から南オセチア側の建物などの様子を見ることができます。

本当に目と鼻の先しかない所に国境が築かれ、二つの国に分断されました。

南オセチア側に家族や親戚がいるもの、南オセチアから逃げて来た人々など様々な方々にインタビューしましたが、いまだに南オセチア側に行くことはできません。

ある日突然ロシア軍が村になだれ込んで来て、家々に火を放ち、村人に銃を向け、目の前で友人達や家族、親戚が次々と殺されていく

村人達はただただ着の身着のまま逃げるしかない

村に帰ってみると家は燃やされ、破壊され、いままで難なく通れていた道や裏の自分の畑の手前に国境という名のフェンスや鉄柵が築かれ、そこを越えることができなくなっている。

その先にある自分の畑や、家や、家族、親戚にも会うことができなくなってしまった。

それから14年、いまだにそれは果たされない

(ウクライナでもそのような悲劇がこれからどんどん繰り返されていく)

同じような過ちを人間は繰り返していくのか?

事前に話し合うこと、歩み寄ること、妥協点を見出すことはできなかったのか?

いろいろインタビューなどで聞いてみましたが、「当事者意識」というのがないとなかなか話にならなく、「被害者」のままではなかなか何も変わっていけないというのを厳しい、冷たい意見かもしれませんが僕自身は感じました。

ロシアが100%悪い、大国だから小国は従うしかない、戦いを最初に仕掛けてきたのはあっちからだ、防ぎようがない、私達には何もできないなどなど、、、

ただ質問の仕方を変えて、「あなた達」ではなく「政府や政治家」とすると意見が変わることが分かりました。

ロシアが悪いのは分かるが、ジョージア政府も何かできなかったのか?

今回のロシアとウクライナ戦争でもウクライナ側(政府、ゼレンスキー)でも報復行動をするだけでなく、話し合うことができないのか?

簡単ではないことは分かりますが、1人1人が被害者意識ではなく、当事者意識を持ち、みんなが望んでいる「戦争がない世の中」というのを自らの手で創り上げていくしかないのかなと、キレイごとですが人が行っていることは人にしか変えられないと、今回国境に行き様々な人にインタビューをして僕が感じたことです。

ロシアからジョージアに逃れて来て国境を越えたロシア人達にインタビューした時も、南オセチア紛争で南オセチアから逃れて来た避難民キャンプの人々へのインタビューの時も、ジョージアの首都トビリシで街頭インタビューを行った時も、ロシアの独立系メディアや映画監督にインタビューを行った時も、

みんな「平和な世の中」を望んでいるんですよね。

「平和」「自由」「安全」はどうしたら維持することができるのか?

1人1人が真剣に考え行動していかないといけないのかなと、当たり前のことなのですが、自らの頭で考え行動し変化し続けていくことがますます必要なのかと感じました。

誰かの戦争ではなく、一人一人の戦争でもあると思うのです。

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