ジョージアのスパイ法案(ロシア法案)可決に向けて、現地では大荒れで、首都トビリシだけではなく、ここクタイシでも大規模なデモが行われています
何故ここまで何万人規模の抗議デモがジョージア全土で行われ、1日で数十名もの逮捕者まで出していることになっているのか??ただただ「ジョージア治安悪い」という表面的な見方ではかたずけられない、ジョージアの今があります。
そもそもこの法案は、資金の20%以上を国外から受けている団体やメディアを「外国勢力の利益のためにはたらく組織」(外国の代理人)として登録を義務付け、違反した場合に罰金を科すという法案
この法案の可決を与党が強引に推し進めていて、その強引なやり方に疑問を抱き、連日デモ行進や、国会議事堂の前で夜を徹して待ち伏せをし徹底抗議している。
与党側は、透明性の向上とジョージアの主権を守ることにつながる法案 としているが
反対派はロシアで同様の法律が言論弾圧に使用されているとし、「ロシアの法律」と呼んで反発している
法案を巡る争いは、西側諸国と友好関係を築いてきたジョージアが、EUやNATOへの加盟を目指し続けるのか、それともロシアとの関係を築くのかの鍵を握るものとも見られている
正直な話、このスパイ法案(ロシア法案)について日本で取り上げられているニュースを見る限りでは何を取り上げているのか理解できなかった。
何故こんなにも大勢の国民が立ち上がり抗議しているのか分からなかった。
ただジョージアに3年住み、ジョージア人と付き合ってきて、この地の空気や匂いや今や昔そして未来を感じながらこの抗議するジョージア人の気持ちに寄り添ってみると、
ロシアの影とEUへの憧れと、小国ジョージアの辿って来た道程を思うと、不安に思わないはずはない、抗議しないわけにはいかない
デモ参加者の学生達が掲げたプラカードの文字がそれを表していると思う
「ジョージアの未来にロシアの影は要らない」
ジョージアの国旗と共に「私は奴隷制度のある平和よりも、危険を伴う自由を好む」
ジョージアは自由を勝ち取ってきた、今も昔もこれからも
何が自由で、どうなりたいのか、どうなったらやばいのかを理解しているので、これだけ多くの人々が立ち上がり、声をあげ抗議するのだろう
(今現在もジョージアの国土の20%は不当にロシアに占領されている、それでも見過ごされている
ロシアーウクライナ戦争の影響で大量のロシア人がジョージア国内に流入して来ていて今も住み続けている、それがここにきて更にジョージア政府がロシア寄りの法案を国民の反対を無視して強引に可決させようとしている)
それは治安が悪いとか、平和じゃないとかそういう薄っぺらいものではないと思う
そもそも、日本もやばい法案がどんどん知らない間に通され、抗議すらろくにしない、関心すら抱かない、そっちの方がよっぽど治安が悪い、平和とはほど遠い行為だと僕は思う
ジョージア人にとって自由は自分達で勝ち取るもの
その自由が、人権が、尊厳が失われる法案が通されようとする時、国民は立ち上がりみんなで猛抗議する
コロナワクチン接種の時、グリーンパスポートが作られ広められた時、やはり抗議デモが起こり、1カ月ほどでグリーンパスポートの義務化はうやむやになった
今回はそれよりも大きな危機感を感じ、もっと多くの国民が長い間抗議行動を続けている
それでも与党側は強引に可決に向けて進んでいる所をみると相当根が深い問題、様々な思惑が入り乱れた、ソ連からの独立後最大級の問題とも言われている
この先のジョージアはどうなっていくのか?
僕はこの先も一緒に見守り、この勇敢なジョージア人の行動を見習いたいとすら思う
日本の方が未来は危ういとジョージア国民の行動を見て、感じるのは僕だけなのか??