ジョージア第二のワイン産地イメレッティとは?
ジョージアワインというと、どうしても東ジョージアの最大産地カヘティの話になってくる
ジョージアに来たことがある方の8割が首都のトビリシのみに来て、そのうち少数がバトゥミにも行ってみたと言っているのと同じように、カヘティだけを見ただけではジョージアワインの世界は語れない
「ジョージアワイン、クヴェブリでしょ?」、「あの濃いワインね、オレンジとかあるやつ」
「ジョージアワインちょっと私には濃すぎて、飲み疲れる」、「クヴェブリワイン、グラス一杯で十分」
ジョージアワインについてこういう話をよく聞くが、ジョージア第2のワイン産地イメレッティのワインは飲んだことがあるだろうか??
以前東ジョージアと西ジョージアの違いについてこのブログでも紹介したことがあるが、同じ国なのに東と西で驚くべきほどの違いがある、詳しくはこちらをご覧いただいて
今日は僕らが住むクタイシを中心とした、西ジョージアのワイン産地イメレッティのワインについて紹介していきたい

これ同じジョージアワイン?イメレッティワインについて
イメレッティは僕達が住んでいるクタイシを州都に持つ、西ジョージアの州でジョージアで2番目に多くワインを造っている
そのワインの特徴は東ジョージアのそれとは真逆といって良いほど
カヘティのワインがお肉に合わせる濃いフルボディの赤や白(オレンジまたはアンバーが多い)でパンチの効いたものが多いのに対し、どちらかというとミディアムやライトボディの赤や白で、食性も異なり
肉よりも、野菜、ナッツ、チーズ、肉を食べたとしても鶏肉やうずらなどの軽い肉や魚がほとんど
今回6日間イメレッティのワイナリーを色々周ったが、ランチやおつまみなどを頼んだが、お肉が本当に出てこなく、地元で採れた季節の野菜や果物、ナッツ、手作りチーズ、キノコ類などで、ヘルシーな食べ物と、酸味のある飲み飽きないサッパリとしていてフルーティーなイメレッティのワインに抜群に合い、いくらでもスルスル飲めちゃう、食べれちゃう感じは東のそれとは全く正反対な感じで改めてビックリした
ワイナリーのオーナーさん達、ぶどうも自ら育てワイン造りをしている方達も含め色々な方に何故イメレッティでワイン造りを始めたのか?ストーリーを伺ったが、一番多かった理由は
「イメレッティの方が白も赤も固有ぶどう品種が多く、バラエティーに富んでいるから
カヘティは濃い、飲み飽きる、3,4杯飲んだら重くて飲めなくなるが、イメレッティワインはスルスル飲める、軽目でみんなでワイワイ飲んで楽しくなるワインだから」
「イメレッティの方が温暖で気候や環境が良い、まだカヘティほどは知られていないのでポテンシャルが高く、これからの伸びしろや世界に紹介していける将来性が高いから、どんな料理とも合わせやすく、日本食との相性も良いはずだから」

造り手、売り手のプロと周ったイメレッティワイナリーツアー
今回はたまたまこの時期にクタイシを訪れていたアメリカで長年ワインビジネスをしているソムリエールの日本人の方や、日本とジョージアでワイン造りをしている友人と合流し、4人でイメレッティのワイナリー巡りに出かけた
それぞれの生産者さん達がそれぞれのポリシーや哲学を持っていて、真摯に取り組み日々試行錯誤しながら、チャレンジしながらやっているんだなっというのが良く分かる、その人柄がにじみ出ていて、それぞれ全く違う感じで面白い
そこに固有ぶどう品種のバラエティーや、環境や天候、テロワールの違いが加わり、無限の多様性や可能性が広がり、二度と同じものがない、十人十色、イメレッティワインの多様性の奥深さの沼にズルズルはまっていく
加えて今回はほぼナチュラルワインの生産者さん達を周ったので、自然の力や更なる技術や哲学や、使う道具までも天然で手作りでこだわっておられる
アメリカのカリフォルニアでワインビジネスを20年近くやっているソムリエールの方でも、初体験の世界は広がり、すっかりジョージアワインの沼にはまってしまった。

バリエーション豊かな固有のぶどう品種、西ジョージア独自のクヴェブリ製法(東とは異なる)、イメレッティの気候に合わせた人の技術、経験、知識、匠の技があり、そしてその時の運、天の恵みがもたらされ、他にはないユニークで他の世界とも全く違うイメレッティのそれぞれのワインがある
本当に奥深いジョージアワインの世界
次はこのまま更なる山の奥地の方へ、レチフミとラチャ地方を巡り、その後ジョージアワインの秘境、南のサムツヘ地方のワイナリーとワインにまつわる体験をしてきます
また報告します
ワイナリーツアーなどご希望の方はいつでもお問い合わせください