こんにちは、ジョージアコーディネーターの五十嵐 唯です。
前回の記事では、ジョージア南部「サムツヘ・ジャヴァヘティ地方」のスーパーナチュラルな食文化をご紹介しました。
今回はその続編として、今回の旅のメインイベントである「ワイナリー巡り」の模様をお届けします。
目的は、この地方でしか出会えない固有のブドウ品種と、伝統の「メスフリワイン」を探求すること。
現地で活躍する青年海外協力隊の方や、自身のネットワークを通じて辿り着いた3つのワイナリー(自家製ワイン含む)での体験をお伝えします。
情報が少ないワイン未開の地だからこそ見えた、ジョージアワインの奥深い世界とあたたかなおもてなしの魅力をお届けします!
なぜ「ジョージア南部ワイン」は未開の地なのか?
小コーカサス山脈に囲まれたサムツヘ・ジャヴァヘティ地方は、冬になると極寒の気候となるため、他の地域(カヘティやイメレッティなど)に比べてブドウ栽培が容易ではありません。
しかし、地元の方激推しのヴァルジア遺跡からワイン貯蔵庫が発見されている通り、古くからワイン造りが行われていた歴史的な土地でもあります。
本腰を入れたワイン造りはここ5〜6年: 固有品種自体は存在するものの、生産量が少なく品質も発展途上でした。
これまでは「自家消費」が中心: 家庭や教会で嗜むハウスワイン的生産がメインで、商業化や海外輸出レベルのワインは多くありませんでした。
そんな「これからの変化が楽しみなエリア」だからこそ、現地を直接訪れて造り手たちと杯を交わす(スプラ)価値があります。

ジョージア南部で出会った3つのワインとストーリー
①欧州でも評価される南部の最高峰ワイナリー
〜こだわりぬかれた洗練と、衝撃の固有品種「メスフリ・ムツワネ」〜
南部で唯一、他地域の醸造家にも知られ、ヨーロッパで賞を受賞している実力派ワイナリーへ。
普段は見学を受け付けていない場所ですが、友人であるワイナリーオーナー(オティア・イオセリアニ)の紹介と、「日本人なら」というオーナーの意向で特別に案内してもらえることになりました。
設備は非常に近代化されており、クヴェブリを用いたナチュラルワインでありながら驚くほど洗練されています。
オーナー自身がジョージア最高峰のソムリエであり、エンジニア・ビジネスマンという異色の経歴を持つ方です。
かなりのこだわりを持っている方だからか、自ら育ててもいるが、地元のものは1種類の白の固有品種メスフリ・ムツワネしか使っていない
ほとんどのワインはカルトゥリ地方とカヘティ地方のぶどうを使っている
どれもまたナチュラルワインにしても相当洗練されていて、造り手によってこんなに違うものかと改めてジョージアナチュラルワインの世界の奥深さの沼にハマる
・試作段階の「メスフリ・ムツワネ」: 地元の固有白ブドウ品種。
他のエリアのムツワネとは全く異なり、複雑なアロマ、スパイシーさ、ハーブ感が絶妙に絡み合います。
まだラベルすらない希少なものを試飲、購入させていただきました。
・ジョージアワインの沼へ: 「こんな白ワイン、飲んだことないだろ!?」と得意気に語るオーナーの言葉通り、造り手によってここまで味が変わるのかと感動させられます。
強気の価格設定にも納得のクオリティ。
最後にはアルコール度数90度を超える極上のチャチャまで振る舞われ、圧倒的な熱量に包まれた時間でした。
また1つ違う世界が切り開かれた
これでこそ情報がなかなか手に入らないワイン未開の地まで来た意味があった!

②伝統とおもてなしが息づくアットホームなファミリーワイナリー
〜クヴェブリから注がれるワインと、温もりあふれるスプラ〜
続いて訪れたのは、青年海外協力隊の方に紹介していただいたご家族経営の小さなワイナリーです。
ご自宅の一角でワインを醸造しており、その場でクヴェブリ(地中に埋められた土器)を開けて汲みたてのワインを飲ませていただきました。
・テーブルから溢れる大馳走: 午後4時という時間にもかかわらず、手作りの地元料理が次々と運ばれていきなり宴(スプラ)がスタート。
・自家製桑の実ウォッカとメスフリワイン: 赤・白(メスフリ・ヒフヴィ)のボトルが次々と開き、自家製のスピリッツも振る舞われました。
ジョージア南部の最大級のおもてなしをいただき、ワイナリーやワイン畑も見せてもらい、ジョージアで今急速に失われつつあるスプラやおもてなしの文化をここ南部で体験できたのが非常に嬉しかった
このジョージアのスプラな感じはどう表現して良いのか難しいが、この空気感だけでも温かくて心地よくて、故郷に帰ってきたような
昔小さい頃家族親戚一同が集まりワイワイやった正月の風景にも似たものを思い出す
ただそれは生涯1度か2度くらいしかなかったもの
そういう伝統というか場がどんどん日本だけでなく失われていていき、個人的なものになっていくのかな?
それを初対面でいきなりやってくれ、この空気感、雰囲気を出せるジョージアってやっぱり凄いと思う
ジョージア生活いろいろあるけど、やっぱりジョージアいいなー、ジョージア好き!ってなる

③マスタークラスで出会った素朴な「自家製赤ワイン」
〜伝統料理を引き立てる、自然な味わい〜
前回の料理マスタークラス(料理体験)でピッチャーにて提供された自家製赤ワインも、南部の魅力を語る上で外せません。
・固有品種「メスフリ・サペレ」: ジョージアの代表品種サペレの南部版とされるブドウを使用。
・料理とのペアリング: しっかりとした強い酸味が特徴で、ハチャプリやヒンカリ、地元のチーズとの相性が抜群でした。
市場に出回るワインだけでなく、こうした各家庭で受け継がれる「純粋で素朴なブドウのお酒」というカテゴリーの豊もりも、ジョージアワインの魅力の1つです。
まとめ:多様性と温かさに触れる、ジョージア南部旅の魅力
ジョージア南部のワイナリー巡りはまたジョージアワインや文化を再発見する旅になった
ぶどう品種によってこんなに味が違うのかと思うだけでなく、造り方、造り手、天候、環境そしてワイン造りの方が実は最も気にするという清掃、クレンリネス、衛生管理の徹底が大切なのだと感じた
ただし、その造られたワインを誰とどこで、どんな料理と雰囲気、何を話しながら飲むかもかなり大切で、ジョージア南部はまだジョージアの伝統や、おもてなしの文化などが残っていて、野良犬ちゃんたちも賢くて人懐こいし、人もまた温かくてフレンドリーで優しかった
また1つジョージアで戻りたい場所、これからの歩みが楽しみな場所が増えた
様々なジョージアに出会い体験できること、このバラエティーの豊かさ、多様性、懐の深さがジョージアの魅力で、ジョージアの好きな要素の選択肢をどんどん増やしていきたい
やっぱりジョージアいいなー
サムツヘ・ジャヴァヘティ地方には、まだまだ手付かずの伝統、心温まる人々の優しさ、そして人と共に生きる賢い犬たちが暮らしています。
多様な表情を見せてくれるジョージア。
コーディネーターとして、これからもこうした「知られざるローカルの魅力」を皆さまにお伝えし、現地での特別な体験をサポートしてまいります!
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個人では訪問が難しいローカルワイナリーの巡礼や、現地の食文化・歴史を巡る視察ツアーのコーディネートを行っています。
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