ジョージアワインの世界はなかなかに奥深く、美味しいのはもちろん、ナチュラルでオーガニックでとことん頑固にこだわる小規模な生産者が多い
一見とっつきにくく、宣伝もあまりしない、分かりづらく、やっているのかも、ワイナリーを訪れていいのかもよく分からない事が多い
行ってみたら凄かった、話してみたら人懐っこく、色々話をしてくれる
情熱と人生を傾けてひたむきに伝統的なワイン造りを日々続けている素敵な作り手さんだったということはよくある
ジョージアワインを知りたければ特にワイナリーを訪れることを強くお勧めする
今回はジョージアワインの作り手の中では有名人で、マンダリンオリエンタル東京にもワインを出している、バイオダイナミックなワイナリーを紹介します

ワイナリーは東ジョージアのカヘティ地方にあり、僕らが普段住んでいる西ジョージアのワイナリーオーナーから紹介してもらって訪れた
ナチュラルワイン、バイオダイナミック手法で作られたワインで有名で、その業界のジョージア代表的な感じの人で、ヨーロッパで賞を取ったり、ヨーロッパのワイン業界の人々が視察に訪れるほど希少で良い作り手さん
最初は失礼ながら、偉ぶっていて、とっつきにくい頑固オヤジだと思ったが、実はチャーミングで人懐っこい、愛されキャラな情熱溢れる醸造家だった

ワインの話をすると顔が変り、どれだけ精魂込めてワイン造りに取り組んでいるかが、彼のワインを飲めばすぐに分かる
彼自身のように、オレンジでも赤でもいきなり飲んではいけない
よく空気に触れさせ時間と共に開いてくる、とっつきにくくとげとげしい印象があるワインが、デキャンタージュして1時間経過すれば、花開き、まろやかで花や果実の香りが強くなり、話しやすく魅力的なワインになっていく
時と共により馴染みやすく、特徴も出てきて、打ち解けていけば彼の魅力にハマってくる
よりナチュラルでダイレクトに作り手や、ぶどうや環境の影響がワインに表れていくのがバイオダイナミック手法の1つの特徴なのか?
このワインは彼自身の人生や歴史、時そのものをシェアさせていただいているような、そんな感動的なワインだった
周りの環境に素晴らしくマッチし、やはりワインはその造られた土地で造った人と飲むのが一番だと思う。
ジョージアでワイナリー巡りができる贅沢はヨーロッパでするそれともまた異なり
天・地・人にダイレクトに触れ合え、体験しながらワインが味わえる、文字通り素晴らしい経験、その土地、歴史、作り手の人生に触れられる、こちらの一生にも残る思い出に残るワイナリー巡りになる